皆さん、こんにちは。
今週は、意外と知らない豆知識満載の「お茶クイズ」をお届けいたします。初歩的なクイズですので、ぜひお楽しみください。
第1問
まずはウォーミングアップから。この写真に写っているのは、どのような急須でしょうか? 推理してみてください。
【A】 鎌倉時代の遺跡から発見された急須。
【B】 左利きの方用の急須。
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答えは【B】左利きの方用の急須です。
多くの急須は右利き用に作られていますが、左利き用の急須もあるのです。下の写真のような後ろ手(うしろて)急須ですと、どなたでも利き手に関係なくお使いになれます。
第2問
では、次の問題です。3月に入ると、天気予報などで「桜前線」が話題になります。これは、南の暖かい地方から桜が開花していく様を表しています。桜前線のあと、4月に「新茶前線」も活動をはじめます。さて、「新茶前線」は、どのように動いていくのでしょうか?
【A】桜前線とおなじように、南の暖かい地方から北上する。
【B】紅葉前線とおなじように、北の寒い地方から南下する。
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答えは【A】です。
お茶の木は、熱帯地域から温帯地域にかけて、年間平均気温13°C、降水量1,300mm以上の地域で栽培されている、寒さにあまり強くない植物です。「新茶前線」は、暖かい南の地方から北上していきます。
第3問
下記の5つの国の中で、1つだけ茶の栽培を行っていない国があります。どの国でしょうか?
【A】中国
【B】インド
【C】スリランカ
【D】イギリス
【E】ケニア
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答えは、【D】のイギリスです。
紅茶を沢山飲むお国柄ですから、お茶の栽培が行われているイメージがあるかもしれません。極少量だけ栽培されているようですが、産業的には行われていません。
第4問
地理の問題の後は、歴史です。
臨済宗開祖の栄西(ようさい あるいは えいさい)は、日本のお茶の発展に関わった人物です(1141〜1215)。1191年に、中国から「抹茶法」という飲み方とお茶の種子を持ち帰り、各地にまいて日本にお茶を広めました。
では、栄西が1211年に書いた、「お茶が健康に良い事」を説いた本の名前はなんでしょう?
【A】「喫茶養生記」
【B】「喫茶健康記」
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答えは【A】。
1214年に源実朝に献上しました。「二日酔いで苦しんでいた実朝を抹茶を飲ませて回復させた」というエピソードもあります。
第5問
歴史の次は、家庭科とまいりましょう。正しい「お茶の保存方法」は、どちらでしょうか?
【A】お茶は酸素、湿気、温度、紫外線に弱いので、密閉できる茶缶などに保存する。
【B】お茶は他の物の臭いが移りやすいので、それだけを注意すればいい。
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答え【A】です。
お茶には「臭いが移りやすい」性質がありますが、それだけではありません。酸化しやすく、さらに湿気、温度、紫外線にも弱いデリケートな食品です。一週間に使う分をお茶缶に入れ、残りは空気が入らないように袋をテープで閉じ、冷蔵庫用の保存袋に入れ、二重にして冷蔵庫で保管するのが良い方法です。夏の気温が高い時期は、冷蔵庫から出したらタオル等に包み、常温にしばらく置くと、結露による湿気を防ぐことができます。
第6問
では次に、あなたのグルメ度をチェックしてみましょう。「お茶の味」に関する問題です。正しいのはどちらでしょうか?
【A】お茶の味に関係する成分=アミノ酸、カテキン、カフェインは、すべて「高温のお湯」で淹れると沢山煎出される。
【B】アミノ酸、カテキン、カフェインの煎出量は、湯温に関係するものもあれば、関係しないものもある。そのため、飲むときに湯温をコントロールすると、お茶の味が変わる。
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答えは【B】。
皆さんご存じのアミノ酸は、旨味に関係する成分で、湯温にあまり関係なく煎出されます。カテキンは最も多く煎出される成分で、苦味と渋味を感じさせ、お茶の味に大きな影響を与えます。カフェインは軽い苦味を持っています。カテキン→アミノ酸→カフェインの順番で、湯温が高くなるにつれて多く煎出されるのです。
つまり、熱湯でお茶を淹れるとカテキンとカフェインが多くなり、苦味と渋味が効いたパンチがあるお茶になります。
逆に、60°C以下のぬるめのお湯で入れると、甘みと旨味を強く感じるお茶になります。70°C位のお湯では、旨味+渋味+苦味のバランスが良いお茶になると言われています。
当組合では、理事長が丁寧にご説明する「美味しいお茶の淹れ方」動画を制作しましたので、詳細を知りたい方はぜひご覧ください。
第7問
ひとつ前の問題の関連問題で、復習してみましょう。
お茶は「体に良い健康食品」と言われています。カテキンには、抗酸化作用や抗菌・殺菌作用の他にも、多くの効能があるといわれています。カフェインには、眠気防止と利尿作用があります。では、カテキンとカフェインを多く煎出する方法はどちらですか?
【A】カテキン、カフェインとも、熱めのお湯で淹れる。
【B】水出しで淹れる。
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答えはもちろん【A】です。
夜にお茶を飲むと眠れなくなる方は、カフェインが少なくなる「水出し」をお試しください。水で出した後に電子レンジで温めると、「カフェインが少ない温かいお茶」が飲めますよ。
第8問
いよいよラストの問題です。
写真に映っているのは「拝見茶碗」といって、お茶の色を正確にチェックすることができる白い茶碗です。この3点の拝見茶碗の写真+説明文から、どれが「埼玉県の狭山煎茶」「静岡県の掛川煎茶」「京都府の宇治煎茶」なのかを、当ててください。
よーく推理してみてくださいね。
【A】産地は、日本で一番の茶の生産量を誇る県。「深蒸し煎茶」発祥の地のひとつです。
【B】古くからの茶の産地です。煎茶以外にも、玉露や抹茶の産地としても有名です。
【C】都心に近い茶の産地。都内から電車で40〜50分で着くところにあります。
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答えは……。
【A】静岡県掛川煎茶
【B】京都府宇治煎茶
【C】埼玉県狭山煎茶
でした!
以上で「お茶クイズ」は終了。楽しんでいただけましたでしょうか? 今回は、お茶の葉っぱにちなんで、8問にしてみました(笑)。
お茶のことをもっと知りたい方は、過去のお茶クイズにもチャレンジしてみてくださいね!