当組合ウェブサイトで常にアクセス数トップ10に入るのが、なんと「お茶請け」に関する記事。
今日はこの記事に関連し、晩秋から初冬のシーズンにぴったりな和菓子をご紹介しましょう。
和菓子には、花びら餅、桜餅、柏餅、栗の菓子など「その季節だけ作られる和菓子」と、きんとんや煉切りなど、形や色あい・菓子銘の響きで季節を感じてもらう「季節を表現する和菓子」があります。
この時期では、山茶花、椿、クリスマスローズ、お正月向けには、松竹梅、鶴亀、干支をイメージしたものが人気です。あなたも、お気に入りの和菓子をお茶請けに、ティータイムを楽しんではいかがですか?
今日は、代表的な二種類の生菓子をご紹介いたします。
亥の子餅
胡桃、白胡麻を練り込んだ外郎でこし餡を包み、外側をきな粉でまぶしてあります。
11月の亥の日に餅を搗き豊作を祝う行事が各地であり、米・小豆・大豆・胡麻・胡桃などを用い「田の神」をお祀りします。
地域によってお菓子の形はいろいろあるようですが、茶人もこの日を炉開きとして亥の子餅を使う習わしがあります。
「炉を開く二番亥の子の暖き」 虚子
花びら餅
外郎で菱餅を模したピンク色の餅と白みそ餡、蜜に漬けた牛蒡を包んであります。
迎春のお菓子、古くは「菱葩餅」と言って、平安時代の宮中で長寿を願う新年行事に用いていましたが、明治期に裏千家が初釜に用いる事を許されました。
牛蒡は歯がための押し鮎の見立て、味噌には雑煮の意味が込められています(材料や製造方法はお店によって異なります)。
取材協力 石神井 和菓子処 新盛堂