玄米茶は、苦味や渋みの嫌いな方、若い方には、人気のあるお茶ですね。
玄米茶とは、玄米を蒸してから炒って狐色になった玄米と、爆ぜてポップコーン状(白い花の物)になった玄米を番茶や煎茶にブレンドしたお茶です。
通常はうるち米を使いますがもち米を使うこともあります。
昭和の初め頃、京都のお茶屋さんが正月の鏡餅を細かく砕き、炒ったものをお茶に混ぜて飲んだら美味しかったので、販売されるようになったのが始まりといわれています。
玄米茶は、日本茶としては番茶やほうじ茶と同じ範疇に位置づけられ、ほうじ茶と同じように香りを楽しむお茶の部類に入ります。
玄米茶のブレンド比率に決まりごとはありませんが、1:1前後でブレンドされている玄米茶が多いようで、あっさりとしており、香ばしい香りと味が特徴です。
淹れるときには、沸騰した湯で短時間で抽出するのがコツ。緑茶の量が約半分位なので、カフェインの量も少なく体にも優しいお茶です。
ところで玄米茶は、日本茶(緑茶)の中では、特異なお茶の部類に属しているのではないでしょうか。
日本茶の製造においては、茶の葉の素材を生かして蒸す、製茶、火入れ等で、いかにして美味しく香り高いお茶に仕上げるかという歴史があります。
しかし玄米茶は、中国のジャスミン茶や、若い方にも流行っているフレーバーティーの様に、ジャンルの違う香りをブレンドしているお茶の仲間かもしれません。
緑茶に玄米をブレンドすることによって、新たに生み出されたお茶と考えることができるのではないでしょうか。
お茶屋さんも、結構時代を先取りしていたんですね。
最近、テレビCMで「お茶にお抹茶を入れると美味しくなる……」等の話題もありますが、抹茶をブレンドした「抹茶入り玄米茶」も、香りとお抹茶の水色・旨味を味わう事ができます。
お近くのお茶屋さん等でお茶にブレンドする前の「玄米茶の素」が手に入るようでしたら、ほうじ茶に混ぜて「ほうじ玄米茶」を作り、召し上がってみてはいかがですか? 結構いけるお味です。
また暑い夏には、氷を入れて「冷ほうじ玄米茶」もおつなものです。お試しください。