コロナ禍のTOKYO TEA PARTY
2020年、世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大し、なんてことのない日常はすっかり形を変えてしまいました。日本茶AWARD2020もコロナ禍で中止となってしまいました。
2021年も新型コロナウイルス感染症の勢いは止まりませんでしたが、リモート審査法と従来の審査法を組み合わせ、日本茶AWARD2021は2年ぶりに開催となりました。全国から503点の日本茶が集結し、その中から個性あふれる素晴らしいプラチナ賞1点と受賞茶19点が選ばれました。
日本茶AWARDの大きな柱、消費者のための消費者が選ぶ「三次審査」は大規模な集合型を断念し、サテライトティーパーティーと称した小規模審査会を全国、海外の広い範囲で開催しました。新型コロナウイルス感染拡大防止対策のためのスタイルでしたが、この方法はより広く多くの方の参加が可能となり、自分好みのお茶を選ぶ「楽しさ」を体験してもらうことができたようです。
プラチナ賞のお茶をお披露目するTOKYO TEA PARTYは2021年12月4日~5日の2日間、青空の映える中庭の美しいJINNAN HOUSEで開催されました。JINNAN HOUSE は渋谷区神南、ギャラリーを併設した日本茶カフェです。日本茶だけでなく健康的な食事も人気の開放的な空間です。
TOKYO TEA PARTY2021レポート
ではここで、コロナ禍を乗り越えて開催したTOKYO TEA PARTY2021の様子をご紹介しましょう。
2021年の「日本茶大賞」は、鹿児島県株式会社特香園「雪ふか極5号」が受賞されました。合組(ブレンド)の技で磨き上げた逸品です。
例年であれば、大賞受賞茶をはじめ、プラチナ賞受賞茶の紹介ブースがつくられ受賞者とのおしゃべりを楽しみながら試飲ができましたが、コロナ禍のため会話や試飲を避けたスタイルに徹底されていました。受賞茶の販売も、ギャラリー内におしゃれに陳列され、思わず手に取っちゃうワクワク感いっぱい。
プラチナ賞19点は、JINとSINに組み分けられ、10点ずつ順番に楽しめる「ティーテイスティング」でお披露目されました。事前予約をしたお客様たちは特製茶まんじゅうと共に、極上のお茶を堪能されていたようです。お茶を飲みながら、受賞者自ら、日本茶AWARD実行委員による丁寧な解説があり、お茶を細部まで飲み尽くすことができそうです。
また、TOKYO TEA PARTYとJINNAN HOUSEのコラボ企画として「日本茶大賞」受賞茶が特別メニュー化。事前予約できなかったお客様もカフェで大賞受賞茶を急須でじっくり煎を重ねて楽しんでいる姿が印象的でした。今までとは違った新しいTOKYO TEA PARTYのひと場面ではないでしょうか。
コロナ禍でご来場できない方々にもTOKYO TEA PARTYに参加してもらうため、オンラインにも取り組み、「表彰式」や「トークショー」をライブ配信し、全国のお茶好きの皆さんとお茶愛でしっかりとつながっていました。
ライブ配信は、日本茶AWARDチャンネルでご覧いただけます。
日本茶AWARD 2021 TOKYO TEA PARTYでの日本茶との出会いは、日本茶のおいしさや優しさを知るだけでなく、お茶づくりに関わるたくさんの人たちの熱意と誠意を感じることができます。
今回はコロナ禍での開催ではありましたが、時代に合わせた柔軟さは、日本茶が暮らしに寄り添うようにきっと今後の日本茶のミライにつながっていくと思います。今も新型コロナウイルス感染症は感染拡大が続き不安な日々ではありますが、あらためて日本茶、一杯のお茶からのメッセージの深さを感じます。
毎日ほんとうに大変だけど、ちょっとお茶でも飲みませんか?