2026年3月1日に開催された「東京マラソン2026」を走ってきました。コース内15km手前の茶ノ木神社前では、日本茶インストラクターの方々からお茶のおもてなしを受けて元気と勇気をいただきました。今回は、そんなレースの様子とスポーツにおけるお茶の効能についてレポートします。
東京マラソンとは?
2007年より始まった日本を代表するマラソン大会です。毎年、4万人近くの世界中のランナーが東京に集結し、通常走ることができない都内の車道を疾走するビッグイベントです。

市民ランナーにとって魅力あふれる特別な舞台で、非常に人気の高いレースです。よって抽選倍率が高く、なかなか出場することができません。私は毎年応募していますが、2017年、2023年に運よく当選することができました。今回で3回目の出走です。
いよいよレーススタート!
東京マラソンは、新宿の東京都庁をスタートし、神田、秋葉原、上野、日本橋、浅草、両国、銀座、東京タワー等の名所を網羅して東京駅前(行幸通り)でフィニッシュする、まさに東京観光のハイライトを凝縮したコースです。

当日は好天に恵まれ、半袖Tシャツで走るのにはちょうどよい気温でした。スタートエリアに並んでいると、仮装ランナーやハイテンションな外国の方が多く、まるでお祭りのような雰囲気です。
合図の号砲が鳴り響き、車道を埋め尽くすカラフルなランナーが一斉にスタート。舞い続ける紙吹雪が相まって、実に壮観です。

茶ノ木神社前の呈茶と激励
その頃、スタート地点から15km先の茶ノ木神社前では、日本茶インストラクターと神社スタッフが通行人にお茶をふるまっていました。慌ただしい喧騒の中、丁寧に入れたお茶と笑顔で沿道の人々にすてきな時間を提供しています。


ランナーが道にあふれてくると、給茶エイドに早変わり。ランナーたちに向けて温かいお茶を提供します。私も激励と応援をもらいながらお茶をいただきました。お茶パワーでほっと一息ですが、まだまだ序盤。これから先がとてつもなく長い道のりです。

気力を振り絞ってなんとかゴール
東京マラソンは、都心のど真ん中を走るため、全線にわたって応援が途絶えることがなく、ランナーの大きな力になります。クライマックスの東京駅周辺は沿道のギャラリーが特に多く、歩きたくなる気持ちを抑え「もうひとがんばり!」と奮い立たせてくれます。

マラソンは42.195kmという長距離を走るスポーツです。走らない人からすれば、高い参加費を払ってまでなぜつらい思いをするのか不思議ですよね。ランナーが走る理由は人それぞれですが、私の場合は限界を越えてたどり着く達成感と高揚感です。この楽しさと苦しみがミックスされた感動は日常生活ではなかなか味わえません。
東京都&ボランティアスタッフ、日本茶インストラクターの皆様、お疲れ様でした。思い出深い大会をありがとうございました!

スポーツにおけるお茶の効能
スポーツを行う際にお茶を飲むことは、パフォーマンス向上から疲労回復まで多岐にわたるメリットがあります。
例えば、マラソンは「糖質(グリコーゲン)」と「脂質」をエネルギー源として走ります。糖質の体内の貯蔵量は約1600kcal(体重60kg)です。ところが、マラソンに必要なエネルギーは約2,500〜3,000kcalですから、途中で完全に枯渇します。脂質をいかに優先的に燃焼させ、貴重な糖質を後半まで温存できるかが完走の鍵となります。

お茶の主成分であるカテキンは、血糖値の上昇を和らげる効果があることで知られています。そのため運動前や運動中にお茶を飲むことにより、糖代謝を抑えて体に蓄えている脂質を先に分解することを促します。これは、マラソンのエネルギー保存の法則に適っていますので、お茶を飲むことで後半に失速することを防げるのです。
もちろんマラソンだけではなく、運動全般にも同じことが言えます。ウォーキングやヨガなどのゆったりとしたスポーツでも運動時の血糖値の変化を最小限にとどめることで、パフォーマンスを高めることができます。
また、カフェインは集中力を高め、反応速度、持続力、疲労の軽減に効果的で、テアニンにはリラックス効果があります。運動後の熱いお茶は筋肉の緊張をほぐし、カテキンの抗酸化作用が細胞の酸化を防ぎ筋肉痛軽減や疲労回復を促します。
今回、私は出走3時間前におにぎり(糖質)と一緒に濃いお茶を300ml摂取しました。後半失速したのでパフォーマンスが向上したかどうかは微妙ですが、3時間44分(ネットタイム)で無事に完走できたので「効果あり」ということでしょう。

林 泰正(はやし やすまさ)東京都茶協同組合理事
参考文献「スポーツとお茶」公益社団法人 静岡茶業会議所 発行