ペットボトル入り緑茶飲料は、その便利さによって販売量を大きく伸ばし、皆さまの生活にすっかり浸透していますね。そのような形で緑茶が皆さまの生活に深く根付くことはとても喜ばしいのですが、今日の記事ではちょっと視点を変えて、急須で淹れた日本茶の魅力を見ていってみましょう。
1)急須で淹れた緑茶は、ポリフェノール量が1.4倍
緑茶には、たんぱく質、ビタミン、カフェインなど様々な成分が含まれていますが、その中でも、特に注目されているものがカテキンで、ポリフェノールの一種です。ポリフェノールには、天然の抗酸化作用があり、体内の活性酸素を減らし、生活習慣病の予防に効果があるということで注目されています。
平成11年8月から平成12年2月にかけて、京都府消費生活科学センターで行った『ポリフェノール含有食品比較テスト結果』によると、急須で淹れた煎茶(緑茶)に含まれるポリフェノール量が、ペットボトル入り緑茶飲料に比べて、平均すると約1.4倍も多いことが分かりました。
その他、茶カテキン量は2.5倍、旨みや甘みを感じさせるアミノ酸は5倍と、いずれも急須で淹れた緑茶の方が多いのです。
もっと詳しい資料は、以前当組合で作成した下記のページに掲載されていますので、ぜひご覧ください。
2)1杯あたりのコストの違い
まとめて買うと「ちょっと高いかな?」と感じてしまうこともある茶葉ですが、実は1杯あたり(100cc)のコストはペットボトル飲料の約1/3ほど。ペットボトル入り緑茶飲料が1杯約30円になるのに対し、急須で淹れた緑茶は1杯約10円となります。
コストが安くて栄養価が高いのというのは、かなりのメリットかもしれませんね。詳細は下記ページでどうぞ。
3)生活の句読点になる
昔は、急須で淹れた日本茶や番茶、ほうじ茶が食卓に載るのは当たり前のことでした。休息には、緑茶のみならず、リ-フを使って淹れる紅茶、ぺーパーフィルター式で淹れるコーヒーなど、「お茶を淹れる手間」そのものを楽しんだものです。
しゅんしゅんとお湯を沸かす音、お湯を注いだ時に広がる香り、好みの茶器を揃えて茶を注ぐ……、そんな「お茶を淹れること」そのものの贅沢な時間を楽しめるのは、茶葉と急須を使ってお茶をいただくことならではの「特典」です。
なにかと慌ただしくなりがちな昨今ですが、ときおり「ほっ」と息をつくひとときを、美味しくて栄養価も高い緑茶とともに過ごしてみてはいかがでしょうか。