品評会って何?
当組合が実施する大きなイベントのひとつが「優良茶品評会」で、東京茶業会館8階で行います。
出品する産地や茶商社は50社を超え、出品茶は3部門それぞれ約50点、計150点程度という規模です。今年で44回を迎え、かなり歴史のある品評会です。(2014年現在)
品評会の目的は、良いお茶をお客様に届けたいという思いの実現です。そのために、審査員はお茶を吟味する能力の向上を常に目指しています。
品評会では、お茶に順位付けをします。3部門の上位3位までのお茶は、農林水産省や東京都等から賞が与えられます。
必ずしもこのことだけが理由ということではありませんが、出品されるお茶はいずれも品質の高いものが揃っています。ですので、審査はおのずと真剣にならざるを得ません。
そして、お客様に一番近いと自負している私たちが下す評価は、茶研究所や産地・茶商社に対して、審査結果を通じて東京の好みを直接/間接に伝えることができる場でもある、と考えています。
誰が審査するの?
肩書きが長いのはお許しをいただいて、独立行政法人農業・食品産業技術研究機構野菜茶業研究所 茶業研究官を審査長とし、東京都産業労働局農林水産部、公益社団法人日本茶業中央会、全国茶商工業協同組合連合会の方々を副審査長として、東京都茶協同組合員が加わり、総勢30名ほどで分担して審査します。
滋味、水色など、部門ごとの責任者は、東京都茶協同組合の組合員が担います。お茶は時間がたつと変化します。ですので、「確実に」「早く」をモットーに審査します。
どんな産地があるの
静岡県をはじめとして、京都、滋賀、鹿児島、福岡、宮崎、熊本の産地商社が出品しています。
どこで買えるの
落札した組合員公認店の店頭で販売されています。のぼりのあるお店が目印です。お近くのお店を探すには、東京都のお茶専門店のページを参照してください。
【品評会落札茶販売ののぼり】
【「優良茶品評会」で落札されたお茶には、茶袋にシールが貼ってあります】
審査の方法
他の品評会と審査の順番が違います。私たちは「東京ジャッジ」と呼んでいます。一言でいうと見た目より味と香りを重視しています。
1)滋味
2)水色(抽出したお茶の色)
3)香気(茶葉にお湯注ぎ、網で茶葉をすくい香りをかぎます。)
4)外観(見た目)の順に審査します。
【商社が解らない様に番号で審査します】
【滋味の審査風景】
【香気の審査風景】
【外観の審査風景 黒い拝見盆を使用します】
ちなみに、水は浄水器つきの水道水を、よく沸騰させて使っています。
水についてのちょっとした話
私たちは、(1)直結の水道水、(2)貯蔵タンクからの水道水、(3)浄水器つきの水道水、(4)pH10のアルカリ性水(ちなみに中性はpH7です)、(5)市販の水で同じお茶を飲み比べてみました。(2014年6月)
結論としては(1)(3)(5)の違いは、分かりませんでした。
(2)は湯沸し付ポットで沸騰させましたが、カルキ臭を感じました。特に火入れの弱いお茶に顕著でした。
(5)は他の水と比べて、味の拡がりが少ないと感じましたが、飲めないということは決してありませんでした。お茶の色(水色)に変化はありませんでした。
水道水が臭くなくなったのは確かですが、マンションやビルが直結でない場合は、浄水器か薬缶でよく沸騰させればよいのではないでしょうか。
最後に一言 あなた好みのお茶を探して
お茶はどこで買っても同じと思っていませんか? 実はもう少し深いのです。
お茶は農業製品ですが、大根やニンジンと違って、基本は「ブレンド」します。紅茶やコーヒーも、あるいはワインも同じだと思いますが……。
私たちは産地・品種・作られ方などを頭に入れながら、自分の店好みのお茶にすることに情熱を傾けています。ですので、お店によってお茶はちがうのです。
お茶について分からない事や疑問がありましたら、どうぞ茶組合加盟店に尋ねていただいて、ご自分の気に入ったお茶を見つけてください。
お茶は難しくはありません。できれば、急須が良いのは本当ですが、簡易な急須もあります。
お湯は何度に? 何グラム入れるの? など、目安はありますが、あまり気にせず飲んでもらえれば、ペットボトルのお茶よりずっとリーズナブルにおいしく飲んでいただけると思っています。
組合公認店の皆さまへ
第44回品評会即売会は、組合事務所8階にて、2014年9月12日(金)に行われます。
審査得点は報告書にある通りですが、上位を占めるのはどうしてもバランスのとれたお茶になってしまいます。
中位、下位に思わぬ掘り出しものがあるかもしれません。また、1年に1回は、皆様の組合会館に足をお運びください。それなりの特典も用意してありますので気後れせずにご参加ください。お待ちしております。