みなさんは合組(ごうぐみ)という言葉を聞いたことがありますか?
合組とはブレンド、つまり混ぜ合わせる事をいいます。
異なる茶葉を組み合わせて品質の安定をはかり、コストパフォーマンスの良いお茶を作り上げる、お茶屋さんの「秘技」といったところです。
味、香り、見た目、五感をフル稼働させて、お茶の特性を感じながら作業を進めていきます。
合組に必要なスキルは、以下のようなものです。
経験に裏付けられた「茶葉の特性」を理解する能力。
特性同士を掛け合わせたときに、どのような味、香り、水色になるかを想像できる能力。
そして、1+1=2ではなく、茶の魅力を3倍にも4倍にも引き上げるセンス、も必要になってきます。
茶の品種というのは数百種類あり、その組合せを単純に計算すると数万通り以上にもなります。
そして、毎年同じお茶はつくれないというくらい、作物はデリケートでなものです。
皆さんが何気なく飲んでいるお茶、いつものように気に入って飲んでいるお茶は、農家さんとお茶屋さんが毎年悩みながら造りあげた職人技の結晶なのです。
かつては「箕(み)」で合組していましたが、現代では巨大な合組機を利用しています。