(公社)静岡県茶業会議所が、去る8月19日(火)有楽町東京交通会館において「水出し煎茶セミナー〜水出し煎茶で残暑をのりきろう〜」を開催しました。
第1部では(独)農研機構 野菜茶業研究所の物部真奈美主任研究官により「緑茶カテキンEGCの免疫活性化機序の解明〜水出し緑茶の免疫活性化作用」と題し、緑茶成分のカテキンの効能効果として報告されている中の「免疫力を高めるには水出し緑茶が最適である」とわかりやすく講演していただきました。
エピガロカテキン(EGC)は免疫系の働きをよくする働きがあることが分かってきた。80度前後の熱水で緑茶を進出させると、抗炎症(免疫抑制)の機能があるエピガロカテキンガレート(EGCG)と1対1で含まれる緑茶になるが、冷水(冷蔵庫)で緑茶を浸出させることによって、EGCの割合が高い(EGCの効果を発揮しやすい)緑茶ができる。また、「水出し緑茶」で期待される他の効果として、抗酸化・抗菌作用・腸内環境の健全化がある、とのお話しでした。
試研では、MAXの濃度(濃さ)としては、茶葉3g/4℃/1時間抽出/100mlですが、それを抽出して薄めるのではなく、普通に水出し煎茶を美味しく淹れ(当組合水出し煎茶の淹れ方参照)、飲んでいただければ良いそうです。効果的な飲み方としては「朝・夜」の1日2回以上だそうです。
第2部では「美味しい水出し煎茶の淹れ方」と題し当組合理事でNPO法人日本茶インストラクター協会理事の奥村静二により「水出し煎茶にあう水」をテーマに講演がありました。水道水の場合、良く沸騰させそれを冷ましてから淹れたものと、汲みたての水で淹れたものとの滋味(水出し煎茶の味)の違いなどを確認しました。
暑い時期に「水出し煎茶」を美味しく効果的に飲むための大変参考になるセミナーでした。