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「茶」のつく言葉やことわざは、たくさんあります。お茶はそれだけ私たちの生活の中で身近なものだということです。
今日は、そんなお茶にまつわる言葉をいくつか紹介します。あなたはいくつご存じでしょうか?
普段見たり飲んだりするお茶は緑色や薄い黄色をしていて、「茶色」とは結びつきません。どうして栗の皮のような色を「茶色」というのでしょうか。
食卓にこぼしたお茶を布巾で拭いてしばらくすると、ふきんのお茶のついたところが茶色に染まっているのに気づきましたか。
これは、お茶に含まれるカテキンが酸化した色で、昔からこの色の変化を利用し、お茶の煎じ汁を染料として使っていました。
これが茶色の語源です。
粗末な番茶でも最初の一杯は味わいが良いように、鬼ですら歳ごろになると美しくみえる。
鬼を娘に置き換えて「娘十八番茶も出花」、娘ざかりの十八歳になると誰でもそれなりに色気が出て、男心をくすぐるとしたものです。
お茶を淹れたあと一晩そのまま急須に入れっぱなしにしたものは飲むな、という意味のことわざです。
冬はまだしも暑い夏には、急須の中も菌が繁殖できるくらいの温度になります。
中のお茶が酸化してお茶がまずかったり、葉に含まれるタンパク質が腐敗しているかもしれなませんので、飲まないほうがよいのです。
最近ではなかなか耳にしませんが、ふざけたりおどけたりすることを、「茶る(ちゃる)」と言います。
これが名詞になったものが「茶利(ちゃり)」で、こっけいな動作、ふざけた人、という意味になります。
さらに、ふざけたように振る舞うことを「茶利めかす」と表現し、ふざけた奴を指して「茶利め」と呼びました。
娘さんの場合は、「茶利娘」これが転じて「茶め」という言葉が生まれ、めに目の字が当てられて「お茶目」になりました。
お茶目とは、子供っぽくふざける人という意味。
わんぱく小僧がいなくなったように、お茶目な子も少なくなりました。
「茶柱が立つと縁起がいい」と言いますね。
俗に吉事の前兆とされているのは、茶柱が立つ、身を立て出世する、家の大黒柱が建つ、男性が元気でたつ、こういう語呂合わせからと言われています。
さらに、「茶柱を見つけられるくらいゆとりを持って朝のお茶を飲めばいいことがある」と、心の余裕が一日の吉事につながることを説きました。
最近では、急須のアミが良くなり、茶柱を見ることは減りましたし、急須そのものが若い世代の家庭から消えつつあります。
ペットボトルがさらに普及すれば、言葉の意味さえ知らない人たちも増えていくのでしょう。
「お茶の子さいさい」の「お茶の子」とは、茶菓子のことです。簡単に食べられることから、物事を簡単に片づける時のたとえに使われます。
また、朝食の前に食べる「茶粥」のことを「お茶の子」と呼ぶ地方もあることから、「朝飯前」の簡単な食事の意味になったとする説もあります。
「さいさい」は、いわゆる「囃子言葉」です。
「朝に茶を飲めば、その日一日の様々な災難を逃れることができる」という意味です。
昔から朝茶は良いものとされており、信仰のようなものさえあったようです。
そこから神仏から恵みを与えられる幸運を意味する「福」が増すと表現されたのかもしれません。