ちょっと昔は、お茶といえば「あたたかい」イメージでしたが、今や冬でもお部屋はポカポカ暖かく、暑い季節に限らず一年中「冷茶」が好まれるようになりました。
そもそも冷茶って、どんなお茶でしょうか?
「冷茶」とは、冷たくひやしたお茶のこと。お湯で淹れたお茶を冷したものや、粉末茶などを水で溶かしたものを総称して「冷茶」といいます。
煎茶だけでなく、ほうじ茶や紅茶などいろいろな風味を「冷茶」として楽しむことができます。
今回は、夏も冬もおいしく召し上がっていただける「冷茶」のいろいろなつくり方をご紹介します。
その1 【ロックティー】のつくり方
① 急須に、お茶の葉をちょっと多めにいれます。1人分約5g目安。
② お湯を急須に注ぎます。まろやか風味にしたい時は、60℃前後のお湯で淹れます。キリリとした風味にしたい時は、80℃前後のお湯で淹れます。
③ お茶が浸出するまで30秒〜1分待ちます。ちょっと濃いめにするのがポイントです。
④ 氷をたっぷりいれたグラスにお茶を注ぎます。最後の一滴までしぼり切りましょう。
温茶を氷で急冷すると、香りとお茶の色を損ないません。エピガロカテキンガレートやカフェインは、80℃以上のお湯でよく溶け出します。
エピガロカテキンガレートは、抗酸化作用や抗菌作用、抗炎症作用があります。カフェインは、覚醒作用や利尿作用があります。
その2 【水出し緑茶】のつくり方
① 水出し茶専用ポットに、お茶の葉をいれます。1000ml分で約15g目安。
② 水をいれて、3〜6時間冷蔵庫で冷やせば、できあがりです。
水出しにすると、エピガロカテキンガレートやカフェインが浸出しにくくなりますが、比較的テアニンやエピガロカテキンはよく浸出します。
渋味控えめのまろやかな味わいを楽しむことができます。テアニンにはリラックス効果があり、社会心理的ストレスの軽減が期待されます。
また、エピガロカテキンは、免疫細胞の働きをアップさせます。免疫力が気になる方にオススメです。カフェインを減らしたい人にもオススメです。
その3 【エスプレッソ風氷水出し緑茶】のつくり方
① 急須にお茶の茶をいれます。40ml分で約5g目安。
② 氷水をお茶の葉がヒタヒタになるくらいがベストです。5分待ちます。
③ グラスに静かに注ぎます。最後の一滴までしぼり切りましょう。
たっぷりのお茶の葉を少量の氷水で浸出すると、とても濃厚な冷茶ができます。少量でも豊かなうま味を楽しむことができるので、おもてなしの至福の一杯をぜひお試しください。
その日のうちに飲みきりましょう!
つくった冷茶は、なるべく早く飲みきってしまいましょう。室温で放置した場合、一般細菌は増加していきます。その日に飲みきることができる量をつくるようにすると、とても衛生的です。
「冷茶」は、その淹れ方によって、含まれる成分がそれぞれに異なり、カラダへの健康効果もさまざまです。
今日から、暮らしのTPOに合わせた日本茶ライフを楽しみましょう!